抗リウマチ薬の副作用に悩まないためには
リウマチと診断されてから投薬が始まった。
だけど薬の副作用に悩まされている。
医師は薬を辞めると悪化するというけど、薬を使い続けるのも辛い。
リウマチの治療では、常にこんな悩みがつきまといます。
こちらでは、抗リウマチ薬の副作用が出る原因と、副作用を少なくするために必要なことを書いています。
腎臓の働き
腎臓は心臓から送り出される血液の20%以上が流れ、毎日200ℓもの血液をろ過して老廃物を尿として排泄します。
腎臓が障害を受けると血液の浄化が行えなくなり、老廃物や体液が蓄積します。
近年、腎機能低下と心疾患との間には密接な関わりがあることが明らかとなっています。
腎臓の機能が60%以下の状態が続く人は慢性腎臓病と呼ばれ、
- 高血圧
- 糖尿病
- 脂質代謝異常
などがある人は慢性腎臓病のリスクが上がります。
腎機能を表す指標として、糸球体濾過量を示すGFRやクレアチニン値を参考にします。
リウマチで薬を多用していると、腎機能の低下を招きます。
関節リウマチに合併している高血圧や糖尿病などの生活習慣病は、きちんと改善しておくことが大切です。
関節リウマチの治療は、生物学的製剤などが登場し進歩しているといえども、長期の投薬を必要とします。
投与された薬剤の排出路として腎臓は重要なので、リウマチの投薬治療を続けるために腎臓は重要です。
抗リウマチ薬の排泄経路
リウマチでは治療のために多くの薬物が使用されます。
抗リウマチ薬に限らず、人体に投与された薬物は最終的に排泄しないといけません。
そのための排泄経路として、
- 糞中排泄
- 尿中排泄
があります。
単純に便として排泄するか、尿と一緒に排泄するかの二択になります。
この二通りの排泄経路の違いとは、糞中から排泄するためには肝臓による薬物の分解が行われている事と、尿から排泄するためには腎臓での分解が関わってくることです。
腎臓は、本来なら肝臓によって分解された薬物の残りを排泄しますが、肝臓で分解されなかった薬物は自力で尿とともに体外へ排泄します。
このため肝臓だけでなく腎臓の機能低下も、薬物が体外に排泄されにくくなる原因となります。
副作用が強く出るかどうかは、薬物の分解が出来ているかどうかで、血中の薬物濃度が高いかどうかによります。
肝臓と腎臓の機能が落ちている人は、抗リウマチ薬の副作用がより強く出てしまいます。
肝臓と腎臓を元気にするには
肝臓と腎臓は片方だけが悪くなることは少なく、肝の機能低下は腎の機能低下を起こします。
さらに肝臓の機能低下は消化器系の弱りまで助長するので、まずは肝臓の機能を高めることが大切です。
肝臓の薬物の分解を助けるのは、シトクロムと呼ばれる肝臓で作られる酵素です。
シトクロムは全生物が持っていますが、中心にヘム鉄を含むので、ヘム鉄を多く含むレバーなどを食べるのが理に適っています。
また、シトクロムが脂溶性の薬剤を水溶性に変換した後に、排泄しやすいように分解するのが
- 酢酸
- グルタチオン
- グルクロン酸
などの栄養素になります。
グルタチオンは強い抗酸化作用を持ち、レバーやトマト、アボカドに多く含まれます。
グルタチオンはグルタミン酸、システイン、グリシンという3つのアミノ酸からできていて、ビタミンCの抗酸化作用を復活させることでビタミンCの効果を高めます。
酢酸は酢のものに含まれ、梅干しやミカンなどの酸味にも含まれています。
特にグレープフルーツは薬物の効果を阻害するほどに薬物の代謝を促します。
グルクロン酸はクルクミンという栄養素が変化したもので、主にウコンに多く含まれる成分です。
肝臓にウコンが良いというのは、クルクミンの含有量が多いからです。
こういった栄養を意識して摂る事で、肝臓の機能を高めることが可能です。
逆に肝臓の機能を下げる
- 過度のアルコール
- 白砂糖
- スナック菓子
- 化学添加物
などは意識して避ける事が大切です。
リウマチを根本的に解消するには肝臓と腎臓が重要
リウマチの解消には薬の効果も重要です。
ですが、肝臓と腎臓が弱ったままでは薬の副作用ばかりが強くなってしまいます。
そのため、普段から肝臓に悪影響のものは避けて、肝臓の機能を高めるものを摂るようにしましょう。