治らない股関節の痛みはグロインペイン症候群かもしれません!
長期間の治療でも変化が感じられない。
プレイを再開するとまた痛む。
何度も痛むから怖くて全力のプレイは出来ない。
ストレッチも、かなり念入りにしているのに効果を実感できない。
そもそも、どこで治療すれば良いのか分からない。
早くサッカーをしたい。
などの相談をグロインペイン症候群(股関節痛)の方から受けます。
これらの症状は、治ってたように見えても何度も繰り返すのが特徴で、完治までに時間がかかるものが圧倒的に多いですね。
こちらでは、少しでも早くグロインペイン症候群を治すためのメカニズムと対処法について書いていきます。
なぜグロインペイン症候群は長引くのか?
まず、鼠径部(股の関節)の色々な痛みが出る状態の総称のことをグロインペイン症候群と呼びます。
特にサッカー選手に多くみられ、サッカー選手の職業病とも言われています。
- 強くボールを蹴るとき
- 全力で走るとき
などに痛みを生じるのが特徴です。
サッカーに限りませんが股関節に強い負荷がかかった時に起こるのが特徴ですね。
段々と悪化するにつれ、日常生活にも支障をきたしてしまう事もあります。
長引いたり、再発しやすい原因として、
- 股関節に負担をかける癖がついている
- 体幹や足関節、膝関節の動きを股関節でかばっている
などが考えられます。
そのため、股関節の動きが正常になっても再び過負荷がかかれば再発するのです。
グロインペイン症候群を繰り返しやすい人の特徴
グロインペイン症候群は1つのケガだけを指すものではなく色々な股関節のケガをいいます。
よく知られる物でも、
- 恥骨結合炎
- 内転筋腱障害
- 腸腰筋障害
- 鼠径部ヘルニア
- 外腹斜筋損傷
などが挙げられます。
鼠径部ヘルニアを除けば、全ての疾患が、股関節周りに付着する筋肉が使い過ぎなどの原因で固くなっている事が挙げられます。
だから、グロインペイン症候群の対処法としてストレッチが推奨されるのは固くなった筋肉を緩めるためですね。
しかし、多くの方はストレッチを念入りにしても再発する人がほとんどです。
なぜなら、筋肉が固くなる原因の一つに他の関節からの負担がかかっているという事が挙げられます。
股関節に負担をかける関節とは
主に足関節や膝関節の固さが原因となります。
グロインペイン症候群の原因は、
- キック動作
- ダッシュ
などの反復によるオーバーユースが挙げられます。
足関節または膝関節を過去に怪我している人は股関節に負担がかかりやすいですね。
人間は古傷をかばう癖があるので、足関節や膝関節を過去に傷めた人は股関節でかばいがちです。
また、股関節は
- 骨盤
- 背骨
との協調的な動きが要求されるため、骨盤や背骨の動きの悪さも原因として上げられます。
グロインペイン症候群の再発を予防するには
まだグロインペイン症候群の治療法は確立されていないと言われ、基本的には安静が一番と言われます。
しかし、人間は安静にするだけでは身体の回復は促されません。
そのため、大切なのは痛みの無い範囲で、いかに身体を動かすかという事になります。
安静にして痛みが減ったとしても、負担をかけている原因が残っている場合は復帰してもまた痛めてしまう可能性が高いからです。
まずは、ラジオ体操がお勧めです。
ラジオ体操は、
- 左右の対称
- 前後のバランス
- 筋肉の伸び縮み
を絶妙なバランスで全ての筋肉に刺激を入れます。
そのため、
- 股関節や骨盤、背骨の柔軟性を高める
- 脚と体幹が協調的に働く動作を身につける
などが可能になります。
有名人でも
- 中田英寿
- 中村俊輔
- 長谷部誠
などが苦しめられた疾患です。
三人とも特に意識して改善したのは体幹の強化だそうです。
普段のラジオ体操で腕を振る動作の時に、腕をできるだけ大きく伸ばすと体幹の強化にもなるので意識して行って下さい。
そして、重心の偏りがないように左右前後のバランスに気をつけるだけでも体幹は強化されます。
まとめ
グロインペイン症候群は極めて慢性化しやすい疾患の一つです。
痛みがきついので、つい安静にしがちですが根治するには身体を動かさないといけません。
ですが、痛みを我慢して無理に動かすと症状が悪化するので気をつけましょう。
原因は患部に無い事がほとんどなので、体幹の使い方から意識して変えていく事が大切ですね。