シンスプリントの症状を予防するのに大切なたった一つの事
シンスプリントがなかなか治らなくて悩んでいる。
長期間の安静を余儀なくされる。
寒さが増すにつれてまた痛む。
我慢して練習したら激痛になった。
あまりの痛みに骨折かと心配になる。
こんなことでお悩みではありませんか?
シンスプリントは安静にしていれば収まりやすいですが、動き出せば何度でも再発してしまう症状の一つです。
こちらではシンスプリントの症状と予防するのに大切なことを書いていきます。
なぜシンスプリントが起きてしまうのか?
シンスプリントとは、脛(すね)が痛くなる症状です。
人によっては内側だったり外側だったりしますが、基本的には、
- 部活を始めたばかりの人
- スポーツやランニングなどを始めたばかりの人
に多く見られる症状の一つです。
主に使い過ぎが原因だと思われがちですが、使いすぎていてもシンスプリントにならない人はいます。
ですが、本当の原因は骨膜にあります。
骨膜というと知らない人も多いかもしれませんが、骨を覆っている膜で痛みを感知する場所です。
骨が痛むと思っている人もいますが、骨に痛みを感知するセンサーはなく、あくまで骨膜に対する刺激を痛みと感じます。
そして、すねの周りにある
- ヒラメ筋
- 腓腹筋
- 前脛骨筋
などの緊張が強くなる事で、骨膜は痛みとして認識します。
痛みを感じる主な動作は
- 走る
- 歩く
- ジャンプする
などの基本動作です。
そのため、基本動作に無駄な力が入っている人ほど痛みやすいので、初心者病とも呼ばれます。
シンスプリントになりやすい人とは
ランナーの発生頻度が非常に高く、その20~50%の人に発生するといわれます。
そしてシンスプリントの起こる原因は筋肉の固さです。
シンスプリントを完治させるためには筋肉の柔軟性が必要です。
シンスプリントの症状として、脛の痛みのパターンが
- ズーンと鈍い痛みがある
- 歩いたり立ったりするだけで痛い
- 何もしなくてもずっと痛い
などの症状までいくと、筋肉が使っていない時でも緩まなくなっているサインです。
ありがちな誤解として、痛みを我慢しながら練習を続ければ治ると思っている人がいます。
確かに、動き出すと血流が良くなり筋肉が一時的に柔らかくなるので痛みはマシになりますが、根本的な解決には程遠い状態です。
これは大きな間違いです!
痛みを我慢して練習を続けていると、ひどい場合は疲労骨折を起こします。
そして、シンスプリントになりやすい人は、ふくらはぎが疲労しやすく、つりやすい人といえます。
そのため、ふくらはぎの筋肉を緩ませるのがシンスプリントの改善には効果的です。
ふくらはぎを柔らかくする方法とは
一番の方法は血の巡りを良くする事です。
ですが、ここでも多くの人が誤解していることがあります。
それが練習後のアイシングです。
アイシングをする目的は2つあります。
- 冷やすことで炎症を抑える
- 反熱作用(冷やした後に血流が良くなる)
が主な目的です。
つまり、腫れてズキズキ痛む時には有効ですが、練習後の筋疲労にはもっと効果的な方法があります。
それが温冷浴です。
これは、温かい湯船に入った後に、水風呂に入るというものです。
ご自宅でシャワーのみという人も熱いシャワーの後に、冷たいシャワーを浴びれば実践できます。
ポイントは最後に冷たい水を浴びる事です。
身体の表面を最後に冷やすことで身体は熱を保つために血流を良くする効果があるからです。
ダンスユニットのエグザイルが実践している事でも有名になりました。アイシングは有効ですが、普段のケアとして行う必要はありません。
シンスプリントに最も効果のあるストレッチ
シンスプリントを起こす人はふくらはぎが固くなっています。
そのため、腓腹筋のストレッチがシンスプリントの改善や予防には効果的です。
腓腹筋のストレッチ
①片方の足を一歩前に出して、両足を前後に広げ、つま先は並行にるようにそろえる。
②手を腰に当てて、上半身は伸ばした状態にする。
③上半身の体重を前足にかけ、前足の膝を曲げ、後ろ脚のふくらはぎを伸ばす。
*膝を曲げるときに後ろ足の踵が浮かないように注意して下さい。
④ふくらはぎが伸びたと思う所で5秒間キープする。
*左右で一回ずつ、ランニング後に行って下さい。
普段から習慣づけて腓腹筋が固くならないように意識しましょう。
ランニング後はもちろん、ランニングをしない日でも一日に3回くらいはしておくと良いですね。
筋肉がつりやすい人は肝臓を回復させる
筋肉がつりやすい人は身体に乳酸が溜まっている事がほとんどです。
乳酸は無酸素運動を行っていると大量に発生します。
息があがるペースで走るとどんどん溜まっていきます。
この乳酸を分解するのが肝臓なのです。
そして、肝臓での分解には水分とビタミンCが必要です。
だから、練習後にはレモンなどを摂るのが理に適っているのです。
水分をしっかりとれば分解された老廃物が尿として出て行くので、さらに乳酸の分解を促すので効果的ですよ。
乳酸は筋肉が固い人ほど溜まりやすい傾向にあるので、腓腹筋のストレッチと合わせて行うで相乗効果が期待できます。
水分の補給もランニングの後はもちろん、ランニングをしない日でも飲む習慣をつけておくことが望ましいですね。
まとめ
シンスプリントは繰り返しやすい症状の一つです。
原因は筋肉の過緊張にあります。
動いていれば痛みがマシにはなりますが、改善されるわけではなく、最悪の場合は疲労骨折につながるので、痛みを我慢してまで続けるのは止めましょう。
それよりも、血流を良くし肝臓を回復させるために
- 温冷浴
- 脛の筋肉のストレッチ
- ビタミンCを十分にとる
- 水分もしっかりとる
などに気を使って、ふくらはぎの筋肉の緊張をとると良いですよ。