足底筋膜炎の原因となるSBLを緩めるには
立ち仕事で足裏が痛くなった。
湿布を貼って寝ると朝には痛みが無くなるが仕事が始まると痛みだす。
安静にすれば痛くないが仕事の都合で休めない。
こんなことで悩んでいませんか?
こちらでは繰り返す足裏の痛みの原因と解消法について書いています。
運動以外で足底筋膜炎が起こるのは
激しい運動をしたわけでないのに立ち仕事なので足裏が痛む人の多くは
- 足のアーチが低い偏平足
- ふくらはぎの筋肉が硬い
などの特徴が見られます。
新しい靴などでクッション性が少ないせいで痛む事もありますが、本来なら裸足で動いていても足裏は痛みません。
足裏が痛む人は、足が持つ本来の柔軟性を失っているのです。
足底筋膜炎は足底への負荷が大きいために起こります。
足底への負荷が大きいと、他の人よりも足底が痛みやすく治りにくくなります。
良くならない理由には重心のバランスが悪いことが考えられます。
重心のバランスが悪いと
- ストレートネック
- 猫背
- 反り腰
など、本来あるべき姿勢より歪んでいます。
歪みの多くは筋肉の過度な緊張が原因です。
人間の体は重心のバランスが悪いまま歩いたり走ったりすることを防ぐために、無意識のうちに筋肉を緊張させることによってバランスを保とうとします。
睡眠をとれば無意識に緊張した筋肉は緩みます。
ですが筋肉が過度に緊張している人は寝ても筋肉の緊張がとれません。
この状態で歩いたり走ったりすると足の裏の負担は大きくなり、足の裏に痛みが出やすい状態になってしまうのです。
アナトミートレインのSBLとは
筋肉の緊張をとるにはアナトミートレインを意識することが重要です。
アナトミートレインとは、筋肉を覆う筋膜のつながりを感じ合うラインです。
身体中に張り巡らされた筋と筋膜の網は複数存在し、その走行の仕方からいくつかのラインが存在します。
この複数のアナトミートレインが姿勢や動作の安定につながっているのです。
その中でもスーパーフィシャルバックライン(SBL)とは頭頂部から足底にかけて身体の後面を走っている筋肉と筋膜です。
頭頚部から始まったSBLは、後頭部から脊柱起立筋を通り頭から仙骨(骨盤の後ろの骨)を一直線につなげます。
実際に頭頚部の症状が、仙骨の問題だったりします。
さらに腰背部にある脊柱起立筋から太ももの裏の筋肉であるハムストリングスへとつながり、人間の直立姿勢において重要な役割を担います。
そしてハムストリングスからふくらはぎの腓腹筋を通って足底へと至ります。
ハムストリングスと腓腹筋は膝関節を挟んで直接にはつながりませんが、筋膜によって連結しています。
SBLは背骨の湾曲を作り、姿勢を維持する重要な役割を担います。
逆に背骨の湾曲が崩れると、頭頚部だけでなく太ももの裏や足底にも悪影響を与えるのです。
姿勢維持を担うSBLは、抗重力筋が集まるラインなので遅筋線維がメインとなります。
デスクワークなどで背中が丸くなり、SBLに緊張が起こると身体の裏側全体に問題を起こします。
SBLを緩めるには
緩めたいのが足裏であってもアナトミートレインの理論ならSBL上の筋肉を緩めれば大丈夫です。
特に狙いたいのはハムストリングと呼ばれる太ももの裏側の筋肉です。
普段から座りっぱなしで歩く事が少ない人ほど硬くなっている筋肉です。
そのため意識して体操を行う事が大切です。
やり方)
- 肩幅に足を開いて立つ
- 軽く膝を曲げて前屈する
- 上半身の重みを利用して軽めに10回ほど行う
膝が伸びたままだと膝裏にストレッチがかかりますが、膝を軽く曲げる事でお尻から太ももの裏にストレッチがかかります。
ハムストリングを緩めて足底筋膜炎を解消!
足底筋膜炎は過度な筋肉の緊張から起こります。
過度な筋肉の緊張によって歪んだ姿勢は足底への負荷を大きくします。
SBLを緩める事は、過度な筋肉の緊張を解消して姿勢を整えるのに効果的です。