へバーデン結節の薬での治療法
へバーデン結節の治療の一つに薬の服用があるけど、どんな薬を使うのだろう。
副作用はないのだろうか。薬で本当に治るのだろうか?
今回はそんなへバーデン結節と薬についてご紹介します。
へバーデン結節とは
へバーデン結節とは指の一番先にある関節(DIP関節)に起こる変形性関節症です。
主な症状としては、関節軟骨の消耗により第一関節の腫れや痛み、骨の変形などが起こり、指が動きにくくなります。
変形の程度には個人差がかなりでますが、ほとんどのケースで多数本の指に症状が現れます。
他には粘液嚢腫病態(ミューカスシスト)という水イボのような膨らみが生じることがあり、自然に破れたりすることがありますが、その際に細菌に感染して、「骨髄炎」を起こす場合がありますので注意が必要になります。
また、へバーデン結節に似た疾患もあります。
それがブシャール結節です。この疾患は指の第二関節に起こるもので、症状はへバーデン結節と一緒になります。
他にも「リウマチ」と言う自己免疫疾患で起こるものがありますが、特徴的なのが朝のこわばり1時間以上。
左右対称に関節炎が起こるという事、そして多関節に起こるというものです。こちらは検査でリウマトイド因子が発見されます。
もしかしたらと、思われたら一度病院に行って検査を受ける事をお勧めします。
このへバーデン結節は主に40歳以降の女性になりやすく、加齢やホルモンバランスが関係していると言われていますが、はっきりとした原因はいまだに分かっていません。
もちろん、女性だけでなく男性にも起こる疾患ですが、男性の場合だと「使い過ぎ」によることがほとんどだと言われています。
このへバーデン結節の治療法は薬やテーピング、また変形した場合には手術を行う事もあります。
では、このへバーデン結節の治療法の1つである薬についてご紹介します。
へバーデン結節と薬
へバーデン結節に用いられる薬は主に3つのタイプがあります。
●内服薬
いわゆる飲み薬です。「非ステロイド性」の内服薬はよく使用され、ヘバーデン結節の痛みにも効果があります。
注意点としては長期間の使用を避けるということです。副作用として胃が悪くなることがあります。ヘバーデン結節の治療で飲み始めた薬で、胃が痛くなったり、潰瘍などができてはたまりません。
最近では胃にやさしい負担の少ないものもあるそうです。一日2回では負担がかかるため、一日3回服用するものが一般的なようです。
●外用薬
これは飲むタイプの薬ではなく、湿布のようにヘバーデン結節の箇所に貼ったり、塗る薬です。どちらになるかは医師の判断による場合と、好みを聞かれる場合もあるようです。
内服薬よりも体への負担が少ない為、”胃が弱い方”などには外用薬のほうが良いかもしれません。
ヘバーデン結節は指にあらわれる症状なので、湿布や塗り薬は使いづらいという声もあります。また、副作用として皮膚に合わない場合があり、かぶれたりすることもあります。
●座薬
これはヘバーデン結節の方にはとても稀なケースかもしれません。
関節の痛みが「とても強いとき」などに使用されます。
飲み薬や貼り薬よりも、効果があらわれるのが早いです。
副作用は飲み薬と同じで長期にわたって使用すると、胃が悪くなることがあります。
これらの薬は一時的ですが、ヘバーデン結節の”痛みを和らげ、楽”にさせます。
そのためヘバーデン結節が治ったと思い、指を使いすぎて炎症がひどくなるということもあるそうです。
ですので、薬は痛みを抑えるだけで、ヘバーデン結節そのものを「治す力はない」ということを、頭に入れておきましょう。
また、薬の副作用があることも忘れず、長期使用は避けてくださいね。
では、そもそもでヘバーデン結節は何が原因で起こるのでしょうか?
次のヘバーデン結節の原因についてご紹介します。
ヘバーデン結節が起こる原因
ヘバーデン結節は薬で痛みを抑える事はできますが、疾患そのものを治す事はできません。
と言いますのも、ヘバーデン結節を治すには、その原因を根本から改善しない限り治すことは不可能だからです。
そして、その原因は意外にも私達の身近にあったりします。
こんな方いませんか?
- コーヒをたくさん飲む
- 甘いものをよく食べる
- 水分をあまり取らない
- お酒をよく飲む
何か自分に当てはまるものはありませんでしか?
実はこういった生活がヘバーデン結節を引き起こす原因となってしまうんです。
まず、コーヒーやお酒(アルコール)は利尿作用があるため過剰に取りすぎると、身体が脱水状態になってしまいます。
そのうえ、砂糖を多く使われるもの多く食べてしまうと血糖値が上がり血液がどろどろの状態になります。
そうすると、水分は生きていく上で重要な内臓に集めれれて、末端の水分が減ってしまいます。
結果、指が動かしにくくなったり、炎症が起こり痛み、腫れてくるようになるのです。
では、次にヘバーデン結節の改善法をご紹介します。
薬以外での改善法
では、具体的にどのように改善していけばいいのかをご紹介していきます。
①水分を摂取する
人間の約60%を占める水分。どれ位摂取が必要なのかご存知ですか?
一日の水分摂取量は「体重の約3%」が目安となります。
なるべく「常温の水」で、キンキンに冷やされていないものを飲みましょう。
②コーヒーの飲み方を注意する
コーヒーはなるべくやめていただくのがいいですが、はじめはなかなか辞めれないのが現実だと思います。
まずは、コーヒーは「1日3杯まで」にそして「水分摂取」も忘れずにないようにしましょう。
そして、起床直後と寝る前のコーヒーはNGです。
何故かというと、ストレスホルモンの分泌時間に関係があります。
コーヒーを起床時に飲むと、脳を覚醒させるストレスホルモンの分泌が減少してしまい、カフェイン耐性が強くなり、更にコーヒーを摂取してしまう恐れがあるからです。
ですので、飲むならば「お昼(9時~11時)前か午後2時~17時半」がいいですね。
また、寝る前にコーヒーを飲んでしまうと睡眠に影響を与えるため避けるべき時間となります。
「ブラックでコーヒー」をなるべく飲むこと。砂糖やクリープはなるべく入れないようにとりすぎには注意です。
③甘いものは砂糖以外のものでとる
砂糖はコカインの約8倍ほどの中毒性があるのをご存知でしょうか?
甘いものを摂取したいときには、「果物」や「野菜」の自然の甘みを持つものが一番身体にいいですね。
ただし、こちらも食べ過ぎは注意になります。
または、なるべく加工されていない「はちみつ」や「黒糖」がおすすめです。
では、最後にヘバーデン結節におすすめなストレッチをご紹介します。
ストレッチで解消!!
では、へバーデン結節を解消するストレッチをご紹介します。
まず、「前腕ストレッチ」をご紹介します。
そもそも指を動かす筋肉は前腕からついているものがほとんどです。
ですので、前腕についている筋肉をほぐすことで指への負担を減らします。
(やり方)
①片方の手のひらを上に向けて、手を伸ばします
②反対の手で指を反らします
③この状態を5秒間キープします
④反対の手も同じように行います
これを左右交互に3回ずつ行ってください
つぎに、「上腕三頭筋のストレッチ」ご紹介します。
へバーデン結節の方は肩こりを伴っている場合が多く、肩回りの循環が悪くなっている方がほとんどです。
ですが、肩こりというと、肩をほぐすことに目が行きがちですが、実は腕の後ろについている”上腕三頭筋”が肩こりや循環の解消ポイントになります。
(やり方)
①両足を肩幅に広げて立ちます
②背すじを伸ばして、胸を張ります
③片手を頭の横に挙げて、肘を曲げます
④反対の手で曲げた肘を持ち、反対方向に引き寄せます
⑤この状態を10秒間キープします
これを左右交互に3回ずつ行います
簡単に出来ますので、是非お試しください。
まとめ
ヘバーデン結節は薬での治療法もありますが、痛みを抑えるだけで根本的な治療法にはなりません。
大事なのは原因をきちんと把握して対処することになります。
ですが、痛みが酷くてどうしようもない場合には薬に頼るもの一つの手であると思いますので、生活習慣を改善しつつ、うまく薬を服用しながら改善して行って下さいね。