五十肩の隠れた原因となりやすいのは上腕関節靭帯
五十肩で苦しんでいる。
関節注射をしたが症状がほぼ変わらない。
少し高く上げたり捻ったりする動きで激痛が走る。
こんなことで悩んでいませんか?
こちらでは激痛となる五十肩の原因と解消法について書いています。
肩を動かす時の痛みとは
五十肩であれば、肩関節周囲炎という呼び名の通り肩の関節で炎症が起こっています。
関節での炎症は繰り返していると関節が固まってしまい、腕が上げられなくなったり後ろに手を回したりできなくなります。
ですが中には特定の動きのみが痛いという人もいます。
場合によっては痛みは無いけど特定の動きができないという人もいます。
これは五十肩の進行状況によって症状が異なるからです。
多くの人は肩関節が少しくらい痛くても放っておくか湿布などを貼ってごまかします。
そういった対処でも炎症は徐々に治まりますが、関節は硬くなってしまいます。
すると次は動かす時に痛くて動かせなくなります。
さらに動かすと痛いからと、じっとしていると今度は痛みは無くても動かないという状態になるのです。
ここまで来ると関節包や靭帯も動きづらくなっているので治すのには時間がかかってしまいます。
早めのの対処が肝心
基本的には痛みがあっても、痛過ぎない範囲で関節が固まらないように動かすことが大切です。
とは言っても、多くの人は少しの動きでも痛いと言います。
ですが、ピクリとも動かせない事は稀です。
痛みが強すぎる場合は、肩でなく首や肘などの近くの関節を動かすだけでも構いません。
とにかく人間の身体はじっとしていても良くはなりません。
悪い時は安静にすると言うのは現代医学の弊害です。
東洋医学であれば、動く事で回復を早めるのが基本と考えています。
肩の関節なのに肘を動かして効果があるのかと疑問の人もいるかと思います。
ですが
- 上腕二頭筋
- 上腕三頭筋
は肩甲骨から肘までついている筋肉なのです。
だから肘を曲げたり回したりすることは、肩の回復を促すのに効果があるのです。
そして上腕の筋肉が原因の場合は、巻き肩になりやすいのが特徴です。
巻き肩だと血流やリンパの流れが悪いので、腕がだるくなりやすく猫背になります。
そのため普段から姿勢が悪い人は、不具合を感じたら早めの対処が肝心なのです。
上腕の動きが悪くなるのは
上腕の筋肉が硬い場合は、痛みは一か所ではなく数か所の場合が多く見受けられます。
上腕二頭筋のライン上だけでなく後ろ側などにも痛みが及びます。
肩関節は3つの靭帯によって支えられています。
この3つの靭帯は前面で上下についているので、肩関節は前方に脱臼することはあっても後方には脱臼しづらくなっています。
五十肩のように腕を上げられない時には、一番下の靭帯が緊張しているからです。
肩関節が固まっている感じというのは、靭帯に遊びが無くなって動きを制限している状態なのです。
緊張するのは靭帯だけでなく、滑液包などにも影響が出てきます。
初期の時点では筋痙縮(きんけいしゅく)なので筋肉の緊張を緩めるだけで解消されます。
ですが筋痙縮は周りの筋肉も痙攣させるので、早めに緩めないと痛みは酷くなっていきます。
ただし無理に動かすと余計に悪化するので、無理のない範囲で徐々に動かす事が大切です。
筋痙縮が悪化すると筋拘縮(きんこうしゅく)が起こります。
この時期になると、肩を動かした時の痛みはマシになりますが動かせる範囲が制限されてしまいます。
そうなると五十肩を根本的に解消するのにかなりの時間を要します。
動きやすい肩の位置が大切
健常な肩関節では、腕を下げていると関節包の下靭帯にはゆとりがあります。
それが拘縮を起こしていない肩関節の動きです。
問題となるのは肩甲骨の位置が悪いことです。
肩甲骨はやや背骨に寄った状態が理想です。
筋拘縮を起こしている肩の場合だと、肩甲骨が外側に開いています。
この状態だと筋肉の緊張がとれづらいので、余計に五十肩は治りにくくなるのです。
そのため動かせる範囲での体操がおすすめです。
やり方)
- 顔の横でパーをします
- その状態から肘を引きましょう
- 肩甲骨を背骨に寄せるように動かします
手の高さは痛くない範囲で構いませんが、肘はなるべく前後に大きく動かしましょう。
痛い時は軽くても良いので、回数をこなすと肩の位置が良くなります。
肩甲骨の位置を整えて五十肩を解消しよう
五十肩による痛みは原因が様々です。
そして痛いからといっても安静にし過ぎると悪化してしまいます。
そのため無理のない範囲でどんどん動かす事が五十肩を根本的に解消するのに効果的です。