症例報告
五十肩(肩関節周囲炎)で動かすのが痛かった
- 患者
- 40代女性
- 来院
- 2016年10月
- 症状
- 右肩関節周囲炎(五十肩)で来院。夜の痛みは無いが動かす時に痛みが出て4ヶ月間も変化なし。外転・屈曲共に90度で痛みが出る状態で筋肉の緊張が強く動かすと震えがひどかった。
- 治療内容と経過
- 肩関節内部の癒着がひどかったので関節液の循環を良くすると共に関節内部の圧力を下げるように調整した。肩関節内部の炎症よりも筋肉の拘縮の方が顕著であった。
2日後の来院ではわずかに可動域に変化が見られた。続けて同じ処置を行った。
さらに5日後の来院では可動域はもう少し高まり筋肉の震えが減ってきた。原因となっている筋肉の緊張は低下傾向の様子。同じ処置。
さらに4日後の来院では結髪動作が可能になった。外転の可動域の変化は大きくないが回旋の動作には大きく変化し始めた。同じ処置。
さらに3日後の来院では動作時の痛みはほぼ無くなり日常生活には困らなくなったとの事。しかし可動域としては外転が120度といった所なので、これからは週1のペースで続けるように指導。
さらに1週間後にはセルフケアの大胸筋ストレッチを指導し同じ処置で終了した。
さらに1週間後には外転は145度まで上がるようになった。元通りの動きにするために週1の継続通院を指導した。
- 食事指導
- 水分を常温で摂る事と朝起きは白湯を摂るように指導し関節内部の循環の改善を目指した。
- 同時に治療した症状
- 右母指の腱鞘炎
- 使用した主なツボ
- 肩髃(けんぐう:肩の前面部で骨と骨の間)、肩貞(けんてい:肩の側面部で骨と骨の間)
- 考察
- 痛みだした当初は五十肩だったと思われる。しかし、それを長く改善できなかったために筋肉の拘縮が起こり治るのに時間がかかるようになっていた。また動かすと痛みが出るからと安静にし過ぎていたのも問題で自己治癒力の低下が悪化させたと考えられる。そのため自己治癒力の強化に努め動かす事を指導したことで改善が見られた。
※個人の感想であり効果を保証するものではありません。
