子宮全摘による更年期症状で膝痛は起こるのか
子宮を全摘した。
それ以来、膝が曲がりにくくて痛みが出る。
ホルモン補充療法をしていたが、止めたらまた痛みだした。
こんなことで悩んでいませんか?
こちらでは子宮や卵巣の摘出により起こる膝痛の原因と解消法について書いています。
膝痛はなぜ起こる
まず子宮や卵巣を全摘すると更年期の症状が出ます。
そして更年期の症状は、
- のぼせ
- イライラ
- ホットフラッシュ(急な発汗)
などが知られていますが、腰痛や膝痛などの関節痛も起こります。
特に膝痛などの関節の痛みは朝に多く、歩けないほどの痛みが起こります。
こういった関節痛は通常の更年期の症状でも起こり割と長引くのが特徴です。
更年期障害は女性ホルモンの減少で起こり、女性ホルモンの減少は足や手の末梢に問題を起こします。
なぜ女性ホルモンの減少で痛むのか
女性ホルモンは生理や妊娠に関わる作用だけではありません。
女性ホルモンのエストロゲンは骨や軟骨、筋肉の健康を保つことでも知られています。
そのため閉経後には変形性の膝関節症などが起こりやすくなります。
また更年期の時期には軟骨が摩耗する速度も急激に早くなり水が溜まりやすくなります。
エストロゲンは女性らしさを作るホルモンとして有名です。
ですが女性らしさを作る以外にも、
- コラーゲン生成を助ける
- 血管を強くしなやかにする
- 骨密度を保つ
などの作用があります。
また女性ホルモンであるプロゲステロンには
- 体内の水分量を保つ
- 基礎体温を上昇させる
などの作用があります。
更年期になると卵巣の機能が低下し、エストロゲンの分泌量が減ります。
すると脳からはエストロゲンを多く分泌させる指示が来ますが、卵巣がその指示に応えられない不具合が起こります。
この時に脳が卵巣の機能低下を察知できればいいのですが、それが出来ないと更年期の症状が悪化してしまいます。
膝などの身体的な不調の多くは血管運動の障害によるものです。
エストロゲンの減少により自律神経のバランスが乱れ、血液循環などの働きがうまくいかなくなります。
そのため普段から血液循環を良くしておくことが更年期の膝痛を解消する方法です。
血液循環を良くする食事
血液循環を良くするのはバランスの取れた食事です。
更年期の時期には女性ホルモンに類似した栄養のある大豆製品が人気ですが、大切なのはバランスの良い食事です。
特に主食であるご飯やパンなどの炭水化物を減らし過ぎるのは良くありません。
あくまで
糖質:脂質:タンパク質=3:2:1
くらいを心掛けましょう。
糖質は分解と吸収が早いので心身の状態を安定させるのに役立ちます。
また脂質がホルモンの乱れを補うので、過度な制限は避けましょう。
タンパク質は弱った筋肉や臓器などを元気にする働きがあるので意識して摂取することが大切です。
これらの栄養をバランスよくとれるのが和食なので、普段から和食の献立を意識するのがおすすめです。
糖質や脂質を摂った方が良いとは言ってもお菓子や揚げ物で摂るのはお勧めではありません。
調理法にもこだわるのであれば、焼き物や煮物などを中心に献立をたてると血液循環の良い状態を保ちやすくなります。
また閉経期に入ると急激に骨量が減り、骨粗しょう症にかかりやすくなるのでカルシウムを多く含む牛乳やヨーグルト、チーズをプラスするのも効果的です。
血液循環を良くして膝痛知らず!
女性の膝痛は筋力不足よりも血液循環が悪くなって起こります。
だから更年期の時期に血流が悪くなる事がきっかけで痛むのです。
普段から食事のバランスが取れている人ほど痛みにくいので食事には気をつけましょう。