間質性肺炎の検査で分かる原因と対処法
間質性肺炎と診断されたが、詳しい検査は後日と言われた。
急に息が苦しく、深呼吸が出来ないけど大丈夫なんだろうか?
病院の検査を待つよりも、自分で何とか出来ないだろうか?
こんなことで悩んでいませんか?
間質性肺炎は常に急性増悪が怖い疾患です。
酷い時はすぐに病院に行くべきですが、それほどでもないならセルフケアで乗り切りましょう。
こちらでは、間質性肺炎の検査基準と、対処法について書いています。
間質性肺炎の検査
呼吸とは、吸った空気が気道(気管や気管支など)を通って、肺の奥にある肺胞と呼ばれる部屋に運ばれる事です。
その肺胞の壁の中が間質と呼ばれ、血管内に酸素を与えると同時に二酸化炭素を取り出します。
間質性肺炎とは、この肺胞の壁に炎症が起こり、壁が厚く硬くなった状態です。
結果として、酸素を与えづらくなり、二酸化炭素を取りだしにくくなります。
肺の硬さが進行すると、間質に穴が出来るので胸部CTで確認できます。
問診においては、安静時には感じない呼吸困難感が、
- 坂道や階段
- 平地歩行中
- 入浴
- 排便
などの日常生活の動作の中で感じるかなどを確認します。
それらの日常動作で呼吸困難が起きるなら、労作時呼吸困難と診断されます。
痰を伴わない空咳は乾性咳嗽と呼ばれ、長年かけて次第に進行してくるので自覚症状が出るころには病状が進行していることもあります。
また、風邪のような症状の後に、急激に呼吸困難が出現する急性増悪と呼ばれる異常もあります。
間質性肺炎の原因には、
- 関節リウマチのような膠原病
- 職業上や生活上での粉塵
- 病院で処方される薬剤
など様々です。
その中でも、原因を特定できない間質性肺炎を特発性間質性肺炎と呼んでいます。
その診断は、既往歴や家族歴などを含む詳細な問診をします。
それらに加えて、
- 肺機能検査
- 血液検査
- コンピューター断層画像(HRCT)
- 胸部X線画像
- 外科的な肺生検
などの情報を元に総合的に診断されます。
特に血液検査では、血液中の酸素の量を測ります。
また、脈拍なども基準となります。
肺の状態を確認する呼吸機能検査
呼吸機能検査とは大きく息を吸ったり吐いたりして肺の機能を評価する検査です。
正確に調べるために思いっきり吸ったり吐いたりします。
検査で分かるのは年齢や性別、身長から算出された予測肺活量に対して肺活量が何%であるかを調べます。
80%以上が基準範囲で、それ以下では肺のふくらみが悪く様々な肺の疾患が疑われます。
79~70%で間質性肺炎や肺線維症などの肺の柔軟性の低下が疑われます。
そして69%以下で慢性気管支炎や肺気腫などの慢性閉塞性肺疾患が考えられます。
肺気腫や慢性気管支炎などの肺の疾患では、
- 咳
- 痰
- 呼吸困難
などの症状がみられます。
咳を楽にする方法
咳を楽にするには、呼吸と関わりの深い背骨と肩甲骨の間のツボを刺激します。
肺兪(はいゆ)というツボは、肩甲骨と背骨の中間にあり、肩甲骨の真ん中の高さに位置しています。
呼吸器の疾患に効果的で、
- 風邪の咳
- 喘息の息苦しさ
などに用いられます。
この肺兪を指圧しても良いのですが、セルフでする時には、使い捨てカイロを貼って温めるのもおすすめです。
じんわりと背中が温まると気道が開いて息がしやすくなります。
肺の動きは気づかずに悪くなる事も
たかが咳だと甘く見る人もいますが、呼吸器の異常は放っておくと重症化します。
また、どんなに健康に自信のある人でも、年齢と共に起こる可能性があるのが肺の疾患です。
2~3週間も止まらない咳に悩まされている時は、早めの対処が必要です。