心臓病が少ないとされる地中海式和食
心臓病の人から「どんな食事を摂れば良いですか?」と聞かれる事が多いですが、それは普段の生活にもよります。
普段から運動をしている人と、そうでない人に同じ内容の食事はすすめません。
また、飲むべき水分量にしても、年齢や性別、生活習慣で大きく変わります。
ですが、科学的に証明され注目されている食事邦があるので、こちらで紹介していきます。
エビデンスのある食事法
科学的に健康を維持するのに有効だと認められた食事法の一つが、地中海沿岸の国で伝統的に行われている食事法です。
この地中海式食事法は、健康長寿につながることで世界的に知られています。
地中海式の食事ではあるけども、日本人にも合う和食へのアレンジが注目されています。
ベースとなった地中海式食事法
- パンやパスタなどの穀類を多く取る
- 野菜や果物を毎日食べる
- ナチュラルチーズとヨーグルトも毎日食べる
- 毎週、豆やナッツとイモを取る
- 油はオリーブオイルを使用する
- 食事と一緒に適量の赤ワインを飲む
- 赤身の肉(牛と豚)は月に数回まで
- 鶏肉、卵、魚介類は週に数回まで
などと細かく決められています。
この地中海式食事法が注目されたきっかけは生活習慣病の増加でした。
先進国の中でもアメリカは、1950年ごろから生活習慣病の人口が激増していました。
そこで注目されたのは、心臓病による死亡率がアメリカや北ヨーロッパと比較して3分の1以下である地中海沿岸の国々です。
当時は地中海沿岸の国々も先進国となっていたにも関わらず、健康面ではアメリカと大きな違いがあったのです。
そこから様々な研究が行われ、この地域の食事法が世界に知られるようになったのです。
和食で実践
地中海式食事法の内訳をみると、
- 少量のタンパク質
- 多くの野菜と果物
- 一膳の未精製の炭水化物
- 適量のお酒
といった感じです。
そのため、これらを和食で実践しようとすると
- 少量の肉や魚料理
- 野菜の煮物や小鉢
- 一膳の麦ごはんや玄米
- デザートの果物
といった内容になります。
これは病院食でも意識されている食事になります。
心臓への負担を減らすためには、油類を減らしてビタミンを多く摂るのが基本だからです。
血流が悪くなると心臓への負担は増えるので、高血糖や高脂血症は問題です。
そのため、高血糖や高脂血症を防ぐ食事が推奨されるので地中海式和食が注目されているのです。
お酒を無理に飲む必要はありませんが、適量のお酒は百薬の長となる厚生労働省も認めています。
ですので、全てを我慢する必要はありませんが、トータルでの摂取量は減らしてバランスの良い食事を心がけましょう。
食事から心臓疾患を予防しよう!
心臓疾患は急に悪化するわけではありません。
ですが偏った食事や、糖質や脂質が多めの食事を続けていれば徐々に心臓は弱ってしまいます。
そのため普段から食事の内容に気をつけて、地中海式食事のように科学的に根拠のある食事を心がけましょう。