繰り返す腱鞘炎の原因とスッキリと解消する方法
指が痛んで日常生活が不便だ。
安静にして痛みが引いても、仕事を再開すると何度でも痛む
夜も疼いて眠れない。
こんな腱鞘炎で悩んでいませんか?
こちらでは何度もくり返す腱鞘炎の原因とスッキリと解消する方法について書いています。
腱鞘炎の原因
腱鞘炎の主な原因は手首や指の使い過ぎです。
そのため多くの人は手指を安静にしていれば痛みがマシになりますが、使いだすとまた痛むという状態を繰り返します。
本来なら腱鞘とは骨と筋肉をつないでいる腱を包み、腱が滑らかに動くようにするので使い過ぎても問題が起こらないようになっています。
にも関わらず腱鞘炎が起きるのは、腱と鞘のの摩擦を無くす滑液が不足するからです。
滑液が不足した状態で手指を使い続けると、徐々に腱と鞘の間で炎症が起こり腫れあがってしまいます。
こうなるとただ指を曲げ伸ばしするだけで痛みますし、ひどくなると安静にしていても痛みます。
特に最近ではスマホの長時間使用で腱鞘炎を発症する人が増えています。
スマホ以外では、パソコン仕事の人やピアノなど指を多く使う楽器を演奏する人にも多く見られます。
そして男女比を見ると、更年期の女性や妊産婦に多いことが知られています。
また、前かがみや猫背の姿勢で作業を行う人も腱鞘炎を発症しやすくなります。
東洋医学から見た腱鞘炎
東洋医学では、腱鞘炎の原因には内外の原因があると考えます。
腱鞘炎を発症するという事は使い過ぎという外的要因のみならず、身体の内側にも問題があると考えます。
外的要因としては先ほど書いたような
- デスクワーク
- ピアノなどの楽器
- スマホ
などの過労によって起こります。
基本的に手指の反復動作が過剰になる事で、指には大きな負担がかかり腱鞘炎となってしまいます。
対して内的要因としては、
- 筋力低下
- 関節可動域の減少
- 血液循環の悪さ
- ホルモンバランスの乱れ
などが考えられます。
筋力低下とは言っても実際に筋力が弱くなる以外にも、筋肉が血行不良で硬くなり本来の機能を発揮できない場合も含みます。
さらに血行不良が進むと、組織に栄養を運べなくなり筋肉の柔軟性はさらに失われます。
そうすると関節の可動域が限定されるので、今までと同じ動作をするだけでも今まで以上の力が必要となるのです。
必要以上の筋力を使っていれば、何度でもひどい腱鞘炎になるのは当然です。
また糖尿病などの生活習慣病がきっかけで血行不良を起こす人もいます。
さらに腱鞘炎は妊娠中に起こる事も多いので、ホルモンバランスも大きく関係していると考えられています。
特に女性ホルモンは水分代謝を調節するので、女性ホルモンが減少する更年期の時期にも腱鞘炎は起こりやすくなります。
腱鞘炎を解消するには
腱鞘炎の痛みを感じていても多くの人は、まだ我慢できると放っておいてしまいます。
腱鞘炎は身体の状態が悪いから起こるのに、その状態を放っておけばさらに悪化するのは目に見えています。
内臓整体の観点から見ると、最初に機能を高めたいのは肝臓になります。
肝臓は腱と鞘の間に流れる滑液を作る機能があります。
だからまずは肝臓の機能を高めて滑液を多く作れるようにします。
肝臓の機能を高めるのにおすすめなのが鹿の体操です。
東洋医学の体操で鹿戯(しかぎ)とも呼ばれます。
やり方は、
1、足を肩幅に開いて立ちます。
2、上半身だけ横を向きながら両手を頭上に伸ばします。
*両手を伸ばしながら息を吸い、身体の側面を意識して伸ばしましょう。
3、息を吐きながら両手を降ろします。
これを左右ともに五回ずつ行いましょう。
普段から行うと肝臓の機能を高め、筋肉の柔軟性を取り戻せます。
腱鞘炎は指の痛みですが、体幹部の柔軟性を取り戻す事が重要です。
体幹を伸ばしてスッキリさせよう!
多くの人は腱鞘炎が起こると安静にします。
ですが問題は使い過ぎだから起こるのでなく、滑液の不足や筋肉の柔軟性の低下で起こります。
そのため、腱鞘炎を治そうと思えば体幹の柔軟性と肝臓の機能を高める事が欠かせません。
普段から体操をして身体の調子を整えましょう。