症例報告
電車に乗る時にお腹が痛くなり、何回も途中下車してしまう過敏性腸症候群が回復するまでの経緯
- 患者
- 20代 女性 K.Iさん
- 来院
- 2018年7月
- 症状
- 1年前位から、電車に乗る時に腹痛、便意があり、最寄りの駅辿り着かずに、途中下車をしてしまう時が、1ヶ月の間に4~5日ある。
病院に行きお薬をもらっているが、良くなっていない。ここ3ヶ月は状態が悪くなって途中下車をしてしまう時が増えている、
別に原因があるのではないかと思い、調べているうちに当院のホームページをみて、ご来院。
他の症状は肩こり。 - 治療内容と経過
- お身体の状態を検査で確認。
検査の結果
①背骨の硬さ
②内臓の疲労(腸、胃)
内臓が疲労すると内臓と関連のある背骨はかたくなっていき、
背骨がかたくなると首の骨(頸椎)にまで影響が出てしまいます。
胃や腸が疲労すると
↓
背骨に反射を起こし柔軟性が低下する
↓
柔軟性がなくなることにより首や頭蓋骨への負担も大きくなり
↓
体全体の循環が悪くなります。
↓
回復力は低下してしまいなかなか状態が改善しなくなる。
結果、過敏性腸症候群の症状や肩こりの症状が出るようになります。
胃や腸が疲労する原因としては、
1.食べ過ぎ
2.冷たいものをよく食べる
3.脂っこいものをよく食べる
4甘いものが好きでよく食べる
5.外食が多い
Kさんに食生活のことを聞くと以前は外食が多く、冷たい物をよく飲んだり、甘いの食べ物をよく食べたりしてしているとのこと。飲み物はコーヒーやお茶が多く、お水はあまり飲まないとのこと。便通も便秘と下痢の繰り返し。
胃や腸の疲労は病気ではないですが、東洋医学のみかたでは臓器が悪いのではなく、疲労している状況です。そのため、背骨の硬さや全身の循環が悪くなります
原因や治療の流れを説明し施術を開始しました。
初回
まず全身の循環を良くするために内蔵の調整と、背骨の硬さをとる調整を行いました。
施術後背骨の柔軟性が向上、内臓の硬さも軽減。肩が軽くなっているとのこと。
食生活で気をつけることは、まずは水の摂取です、一日の目安量は体重の約3%、温度は白湯、水を飲むことで老廃物の流しやすくしたりし、結果内蔵疲労の回復の手助けになりますとお伝えし次回は1週間後のご予約をお取りし施術終了。
2回目(初回から1週間後)
前回からのお身体の変化をお聞きしたところ、施術後2日ほどは肩のこりはマシになっていた、便の状態は変化ない。
お水は意識して取るようにしている。
まずは身体の状態を確認、内臓の反応に変化なし、背骨の硬さは前回終了時の硬さを維持。
前回と同様に内臓の調整、背骨の硬さを取る調整を施術。
前回施術より反応がよく、内臓の圧痛軽減、背骨の動きも向上。
引き続き水を飲んでいただくことと、甘いものを控えるように指導、血糖値の乱高下や消化、吸収の際に内蔵に負担がかかることをお伝えし、次回1週間後のご予約をお取りして終了
3回目(初回から14日後)
前回からのお身体の変化をお聞きしたところ、下痢の状態が少しマシ、肩こりもマシ。
お身体の状態を確認、胃、腸の反応に変化、、背骨の動きも維持できている、全体に循環が上がっている
前回同様に施術、施術後、身体が軽くなったと動きやすさを実感。
食事面はしっかりと意識して守れていたのでより体をよくする為の呼吸法を指導していきこの日は終了しました。
4回目(初回から21日後)
前回からのお身体の変化をお聞きしたところ、下痢の状態に変化、電車に乗る時に途中下車しなかった。
呼吸法は仕事中や電車の中でと意識出来る時には行っていた。
お身体の状態を確認。胃、腸の反応に変化、背骨の動きも前回施術後維持。
内臓の調整、背骨の調整
背骨の動き維持するために、ストレッチを指導。
5回目(初回から28日後)
お身体の変化をお聞きしたところ、外食が多く、食生活が乱れてしまいお腹の調子が悪かったしかし電車を途中下車する状態までは無かった。
お身体の状態を確認し、胃や腸の反応は前回終了時の状態、いったん身体が悪くなっても、回復しているので、お身体の回復力が上がっていますよと説明し施術。
前回指導したストレッチは忙しくてあまりできていなかったとの事でしたので、再度一緒に行い施術終了。
6回目(初回から35日後)
お身体の変化をお聞きしたところ、下痢の日が減ってきて、電車に乗る時に腹痛もなく途中下車していな、朝にお腹が空くようになってきているとのこと。肩のこりも感じなくなっている。
お身体の状態を確認し施術。
ストレッチをすると身体の状態が良くなるとの事ですので、引き続きやってもらうように指導。
7回目(初回から42日後)
お身体の変化をお聞きしたところ、お腹の調子が良くなり、便の状態も良くなった。胃の調子が良くなって食べ過ぎて胃がもたれたとのこと。
お身体の状態を確認し施術。
食事の時に噛む回数と共に、消化酵素の多いキャベツや大根等を食べると、消化の助けになり、胃の負担も減るので食事に入れるようにお伝え。
8回目(初回から49日後)
お身体の変化をお聞きしたところ、お腹の調子良好とのこと。
お身体の状態を確認し施術。
噛む回数は意識して増やしているとのこと。
9回目(初回から56日後)
お身体の変化をお聞きしたところ、調子が良いとの事。
調子も安定しており、検査上でも問題が無かったので、治療を終了。
- 考察
- 今回のKさんは、下痢や便秘の繰り返し、電車に乗る時の腹痛、肩こり、1年位症状があり、治るのかと不安感がある中での治療となりましたが、食生活お乱れから、胃や腸に負担をかけ、身体が回復出来ない状態まで行きましたが、施術をしながら食生活や体操等のアドバイスをきっちり行ってくれたことで、順調に治療が進みました。
Kさんのような症状に限らず寝ても改善しないような症状をお持ちの方は改善できない状態をつくっている原因が必ずありますので、ご自身の生活を見直すきっかけにしてほしいと思います。
※個人の感想であり効果を保証するものではありません。