症例報告
膝の痛みがひどく階段を降りられなかった。
- 患者
- 70代女性
- 来院
- 2016年7月
- 症状
- 左膝が痛くて曲げられない。階段を降りるときに痛みが出る。問診では3ヶ月前に正座から立ち上がる時に捻ったような感じで痛みが出たとの事。触診では膝から下の内側に押すと痛みが出た。また、外側の足三里も押すと痛む。お腹のみぞおち辺りも押すと痛むとの事。血液検査では糖尿病予備軍と診断されているとの事。
- 治療内容と経過
- 足がむくんでいるのが顕著だったので、まずは、体内の循環を改善し、身体の歪みを整え、膵臓の調子を整えた。施術後は左膝が完全に曲げられた。
3日後、左膝は完全には曲げられなかったが、初日よりは曲げられる状態をキープしていた。同じように体内の循環を改善し、歪みと膵臓を整えたら完全に曲げられた。
さらに5日後、かなり曲げられる状態をキープしていた。この時点で足のむくみも改善してきたので、初日に押して痛かった所もマシになっていた。
さらに7日後、膝は完全に曲げられる状態をキープしていた。お腹のみぞおち辺りは、押すとまだ少し張り感があった。聞くとクーラーで冷やして寝ているそうなので、寝るときは28℃以上を指導した。
- 食事指導
- 糖尿病の予備軍との事で炭水化物を控える事と冷たい飲み物を避け、口に含んでから飲むか、常温の水を飲むように指導した。すい臓は冷やすと機能が落ちるため。
- 同時に治療した症状
- 下腹の張り感、足のむくみ
- 使用した主なツボ
- 足三里(足三里:膝下の外側の窪み)、鳩尾(きゅうび:みぞおち)
陰陵泉(いんりょうせん:ふくらはぎ内側の上端)、三陰交(さんいんこう:ふくらはぎ内側のくるぶしの上6cm) - 考察
- 小便の回数も多い事から冷たい飲み物の摂りすぎで体内の循環を悪くしていると判断した。その結果、もともと弱っていたすい臓の機能がさらに低下し、クーラーで冷えているのもあり、足の内側の循環が悪化したために膝を曲げられなくなっていた。
そのため、足の循環の改善と膵臓の機能回復に努めた所、4回目で完全に曲げられる状態をキープ出来るようになった。
膝に一番負担をかけるのは骨盤の後傾による下腹の張りであった。
※個人の感想であり効果を保証するものではありません。
