五十肩の原因となるローテーターカフとは
五十肩で徐々に痛くなっていた肩が激痛に変わった。
何もしなくても痛み、夜も痛くて眠れない。
寝返りの度に痛みで目が覚める。
病院では注射を打ったが、また激痛が起こった。
五十肩はこんな経験をする人が多いのです。
こちらでは五十肩で激痛が起こる原因と、解消する方法について書いていきます。
五十肩の原因となりやすいローテーターカフとは
ローテーターカフの役割は、肩甲骨と上腕骨をつなぎながら自由な動きを可能にすることです。
肩甲骨と上腕骨をつなぐ肩甲上腕関節は球関節に分類され、さまざまな方向に動くことができますが不安定なのが特徴です。
そのため肩甲上腕関節に過剰な圧力がかかると脱臼しやすいのです。
ローテーターカフは、そんな安定性の悪い肩甲上腕関節をスムーズに動かしながら安定させるという役割を持ちます。
肩甲上腕関節をつなぐローテーターカフは四種類あり、
- 棘上筋(きょくじょうきん)
- 棘下筋(きょっかきん)
- 小円筋(しょうえんきん)
- 肩甲下筋(けんこうかきん)
になります。
これらのローテーターカフの筋力低下が起こると、肩の動きが悪くなり肩の痛みの原因になります。
棘上筋は肩甲棘上面から肩峰の下を通って上腕骨大結節に付着します。
棘上筋は腱板断裂を起こしやすい筋肉でもあり、極端に血液供給が減少しやすい部位を抱えます。
それが上腕骨頭からの圧迫や摩擦がかかりやすい肩峰の下になります。
この肩峰の下は棘上筋に負荷がかかりやすいので、棘上筋が変性して機能低下を起こしやすい部位でもあります。
また棘上筋は、肩をすくめた状態では思うように動けません。
肩をすくめる動きは僧帽筋(そうぼうきん)と肩甲挙筋(けんこうきょきん)が関わります。
そのため僧帽筋と肩甲挙筋が緩まないと、棘上筋は上手く働けません。
棘上筋の上には、肩峰下滑液包や烏口肩峰靭帯、三角筋が存在しています。
そして棘上筋は、上腕骨が転がったり滑ったりする運動をサポートします。
ローテーターカフを動かして五十肩を解消
ローテーターカフの中でも棘上筋を動かす事のは五十肩の解消に大切です。
ですが棘上筋を緩めるには、まずは棘上筋を覆っている僧帽筋と肩甲挙筋を緩めます。
やり方)
- 椅子に座って背筋を伸ばします
- 肩の力は抜いて肘を曲げ胸の前にこぶしを持ってきます
- その状態から肩と首を近づけるようにすくめます
- 5秒ほど力を入れたら、すとんと肩を落としましょう
この時に力を入れ過ぎると筋肉がつることがあるので気をつけましょう。
次は棘上筋を伸ばして本来の機能を取り戻します。
棘上筋のストレッチのやり方
- 両手は腰にあてて背筋を伸ばす
- 息を大きく吐きながら、肘を前方に出す
- さらに肩甲骨を外側に開く
これをゆっくりと5秒くらいかけて5回くらい行いましょう。
肩甲骨も合わせて動かす事でローテーターカフの動きはさらに改善します。
筋肉の機能を取り戻して五十肩を解消しよう!
五十肩は加齢による筋肉のこわばりとともに起こります。
さらにローテーターカフは外側の僧帽筋と肩甲挙筋を先に緩めないと伸びません。
順序よくやれば筋肉は本来の機能を取り戻すので試してみて下さい。