不眠症の原因はホルモンが関係している!?
あぁ、今日もぐっすり眠れなかった
夜中に何度も目が覚めてしまう
布団に入っても、なかなか寝付けない
昼間も眠気取れない
こんな、不眠症でお困りの方いませんか?
もしかしたら、それはホルモンバランスが原因かもしれません。
今回は、不眠症とホルモンの関係性についてご紹介します。
不眠症とは
不眠症とは、夜なかなか寝付けなかったり、夜中に何度も目が覚めてしまったり、朝早く目が覚めてしまう、ぐっすり眠れないといった睡眠障害の事を言います。
しっかり眠れないことで、昼間に眠気が強かったり、集中力の低下や疲労、やる気が起きないといった症状なども現れてきます。
不眠症の原因としては、ストレスや疲れといった心理的なもの、時差ぼけなどの環境変化、カフェインやニコチン摂取、体の痛みによる身体的原因。
そして今回の話題であるホルモンバランスの乱れがあげられます。
現在、不眠症は日本人の約5人に1人が悩んでいるとされています。
不眠症は、小児期や青年期にはまれですが、20~30歳代に始まり加齢とともに増加し、中年、老年と急激に増加します。
また、男性よりも女性に多いといわれており、特に40~50歳で特に「ホルモンが関係する女性」の発症率が高いとされています。
では、不眠症に関係するホルモンとは何かといいますと大きく2つあります。
それは女性ホルモンである「エストロゲンとプロゲステロン」そして、睡眠に関係する「メラトニン」です。
では、このホルモンたちがどう睡眠に関係するのかご紹介します。
不眠症と女性ホルモン
では、不眠症と女性ホルモンの関係についてご紹介していきます。
先ほど、男性に比べ「40~50代のホルモンに関係する女性」の発症率が高いと言いました。
これを聞くと何となく原因が分かる方がいるかもしれません。
答えは、女性ホルモンが関係する「更年期障害」です。
加えて言いますと、更年期障害は女性のみならず男性に起こる事もあります。
更年期障害とは、女性ホルモンが低下することで睡眠障害を含めた、様々な症状をもたらします。
女性ホルモンには「エストロゲン」と「プロゲステロン」の2つあり、このホルモンは眠気の抑制や促進など睡眠中枢にも大きな影響を及ぼしており、睡眠と深い関係があります。
この女性ホルモンは脳の視床下部と言われるところから指令を受けて、卵子から分泌されます。
ですが、更年期により卵巣が衰えた体は女性ホルモンの分泌が減少してしまいます。
ですので、脳からエストロゲンを分泌するよう指令を受けても、実際にはエストロゲンは分泌できていのです。
すると、脳の視床下部で異常な事態が発生されたと認識されて、頭と体の機能が混乱してしまう現象が起こるのです。結果、自律神経のバランスが乱れ、体のリズムを狂わせてしまいます。
自律神経のバランスが狂うことで、夜になったら眠くなる、疲れた時も眠くなる、といった本来生まれ持った体の反応が、正常に機能しなくなり不眠症となってしまうのです。
もちろん、更年期だけでなく若い女性によるホルモンの乱れも不眠症の原因となります。
このように、女性ホルモンは睡眠と関係してくるのです。
不眠症とメラトニン
そして、もう一つ睡眠に深く関係するホルモン「メラトニン」。
このメラトニンは松果体より分泌される脳内ホルモンで、昼間は少なく夜間睡眠時に分泌が上昇します。
メラトニンは直接的に睡眠作用を持つほかにも概日リズム(体内時計)に深く関係し、深部体温を低くする作用があり、睡眠覚醒リズムの調節に重要な役割を果たしているのです。
そして、そのメラトニン分泌の調整に重要なのが「光」になります。
朝、光を浴びると、脳にある体内時計の針が進み、体内時計がリセットされて活動状態に導かれ、体内時計からの信号で、メラトニンの分泌が止まります。
そして、このメラトニンは目覚めてから光りを浴びて14~16時間ぐらい経過すると体内時計からの指令が出て再び分泌されます。
徐々にメラトニンの分泌が高まると深部体温が低下して、休息に適した状態に導かれ眠気を感じるようになるのです。
ですので、日中に光を浴びない生活をしたり、夜中に強い照明の中にいると体内時計の働きが乱れてメラトニンの分泌が抑えられます。
これが睡眠覚醒リズムが乱れる原因となり、不眠症の原因となるのです。
では、これらのホルモンのバランスを良くするにはどうすればいいのか。
次にその方法をご紹介します。
ホルモンバランスを整える方法
では、女性ホルモンやメラトニンのバランスを良くするにはどうすればいいかをご紹介します。
まず、この女性ホルモンとメラトニンのバランスを良くするためには共通点があります。
それは、「規則正しい生活」を行うことです。
具体的に言いますと、”朝は日の出と共に起きて、夜ふかししないで早く寝る。”
ということです。
女性ホルモンのバランスが悪くなると自律神経が悪くなり、不眠症を引き起こすと言いました。
ただ、それだけではなく生活のリズムの乱れが、更に自律神経を乱すので、ホルモンをどうこうしても症状は改善されにくくなります。
メラトニンに関しましては、先程の通りで「光」によって分泌が調整されます。
朝、お日様の光を浴びて起きる事で、メラトニンが夜きちんと分泌され睡眠にはいる事が出来ます。
ですので、女性ホルモンが原因だったとしても、メラトニンが原因だったとしても、まず「規則正しい生活」を送る事が大切です。
では次に、ホルモンバランスを助ける食べ物をご紹介します。
ホルモンを助ける食べ物
では、ホルモンバランスを助ける食べ物をご紹介します。
まず、女性ホルモンは卵巣からつくられますので、閉経後は分泌されなくなり、食べ物で女性ホルモンを補うことはできません。
しかし、食べ物の中で女性ホルモンによく似た成分が含まれる食べ物ならあります。
それが、大豆に含まれる イソフラボンです。
特に、発酵された納豆でイソフラボンを摂取するのがオススメです。
その他にも、豆腐や豆乳、きなこなどで摂取するのも良いですが、過剰に摂り過ぎると、逆にホルモンバランスを崩したり、マグネシウムやカリウムと言ったミネラルの吸収を阻害してしまうので注意して下さい。
一日の摂取量は75gです。
(豆腐1/2丁(150)に約30mg、納豆(1パック50g)で約36mgのイソフラボンが含まれています。)
そして、メラトニンの分泌低下。
この状態を防ぐには、日中に太陽の光をしっかり浴びる、規則正しい生活を心がけるなどももちろん必要ですが、加えてメラトニンの分泌を促す必須アミノ酸「トリプトファン」を含む食材を摂ることも重要です。
メラトニンは、トリプトファンを原料にセロトニンを経由してつくられます。トリプトファンは、体内では合成できないので、食べ物から摂取しなければなりません。
トリプトファンはアミノ酸ですのでタンパク質の多い食べ物に含まれます。多く含む食品としては、納豆や豆腐などの豆類、牛乳やチーズなどの乳製品、アーモンドやピーナッツなどのナッツ類が挙げられます。
その中でも、良質なたんぱく源という意味ではやはりお魚やお肉がお勧めです。
また炭水化物を一緒にとってインスリンが分泌されるとトリプトファンが吸収されやすくもなるので、ご飯も食べましょう。
さらに代謝に必要となるビタミンやミネラルを補うためお野菜や果物などを食べることもお忘れないようにして下さいね。基本的なことですが、バランスのとれた食事が、大事になってきます。
では、次に快眠を促すストレッチをご紹介します。
快眠ストレッチ
では、お休み前に是非お試しいただきたいストレッチを2つご紹介します。
1つ目は、「腋窩ストレッチ」です。
肩回りのリンパの流れを良くすることで、循環がよくなりリラックスできます。
また、肩こりで眠りにつきにくいという方にも効果がありますのでお試しください。
①両足を肩幅に広げて立ちます。
②両腕を肩の高さまで上げて、肘を90°に曲げて下さい。
③片腕を下に下げて、この状態から腕を上、下にゆっくりと動かしていきます。
POINT:身体と腕が90°、肘が90°の状態を保ったまま行うことです。
これを10回ずつ行ってください。
寝た状態でも、できますのでお休み前のお布団の上で行うのも良いですよ。
2つ目は「股関節ストレッチ」です。
このストレッチは股関節を動かして、下半身の循環を良くするストレッチです。
下半身の循環を良くすることで、熱を放散させ眠りにつきやすくさせます。
①上向きで寝て両足を身体の正中線上から30度に開きます。
②次に片足を90度に曲げ、そのまま足を内側・外側に倒します。
これを左右で10回ずつ行って下さい。
寝る前と起きる前に、お布団の中で是非お試しください。
そして、最後に不眠症に効果的なツボ体操をご紹介します。
ツボ体操!!
では、不眠症にツボをご紹介します。
用いるツボは「失眠」!!
場所はかかとの中央にあります。
★刺激の仕方
①布団の上に仰向けになって寝ます。
②両膝を曲げて、かかとを布団にこするようにして刺激をします。
やっているうちに、眠気を感じるようになってきますので、是非お試しください。
まとめ
不眠症はホルモンバランスが深く関係していきますが、バランスを崩すのも、崩さないのも自分たちの生活リズムで作用されます。
規則正しい生活、バランスの良い食事を意識して、しっかり眠れる身体を作って下さいね。