不眠症の薬に副作用はあるの!?
夜寝たくても、ぐっすり眠れなくて困っている
睡眠薬を使おうか迷っているけど、副作用はないのだろうか?
そんな、不眠症で薬を使おうか悩んでいる方に。
睡眠薬の副作用についてご紹介します。
不眠症とは
まず、不眠症には、3つのタイプがあります。
1つ目は入眠困難(布団に入ってもなかなか寝付けない)
2つ目は中途覚醒(睡眠中に何度も目が覚めてしまうもの)
3つ目は早朝覚醒(朝早く目が覚める)
また、こういった睡眠障害に加えて日中にも眠気、疲労、集中困難、気分の落ち込み(抑うつ気分)などの症状が現れます。
現在では、日本人の約5人に1人が不眠症で悩んでいるとの報告もあり、悩んでいる方も少なくないのです。
不眠症は、小児期や青年期にはまれですが、20~30歳代に始まり加齢とともに増加し、中年、老年と急激に増加します。
また、男性よりも女性に多いといわれており、特に40~50歳で特にホルモンが関係する女性の方の発症率が高いとされています。
不眠の原因となるものには、ストレスや疲れといった心理的なもの、時差ぼけなどの環境変化、カフェインやニコチン摂取、体の痛みによる身体的原因などがあります。
他にも、運動不足や食生活の乱れ、ホルモンバランスの問題など原因は多岐に渡ります。
不眠症を改善するには、不眠症の原因となるものを改善することが第一です。
しかし、上手く対処できずに睡眠薬を服用しようか悩んでいる。
もしくは、もうすでに薬を服用している方もいらっしゃるかもしれません。
今回は、そんな睡眠薬の服用とその副作用についてご紹介していきます。
睡眠薬についてご紹介します。
睡眠薬の種類
睡眠薬は睡眠導入剤とも言われますが、その睡眠薬の種類は大きく分けて2つのタイプがあります。
それがこちら↓↓
- 脳の機能を低下させる睡眠薬
:ベンゾジアゼピン系・非ベンゾジアゼピン系・バルビツール酸系
- 自然な眠気を強くする睡眠薬
:メラトニン受容体作動薬・オレキシン受容体拮抗薬
現在使われている睡眠薬は、脳の機能を低下させる睡眠薬が中心になります。
この睡眠薬は大脳辺縁系や脳幹網様体と呼ばれる人間の覚醒に関与する部分で、この神経活動を抑えることで、催眠作用をもたらすお薬です。
それに対して近年は、自然な眠気を強くする睡眠薬が発売されています。
この睡眠薬は私たちの睡眠・覚醒の周期に関係する生理的な物質の働きを調整し、睡眠状態に仕向けていくお薬です。
分かりやすく言いますと、前者の睡眠薬の効き方は、「疲れきって寝てしまった」時のような形です。脳の機能を低下させるので、強引さのある効き方をします。
それに対して後者は、本来の眠気を強める形になります。ですので、効果が人によっても異なってきます。
ちなみに、脳の機能を低下させる”バルビツール酸系”は、量が多くなるとGABA(活動を抑制する神経物質)を介した間接的な働きだけでなく、直接神経細胞にも働いてしまいます。
このため中枢神経を抑制しすぎるリスクが高く、安全性が低いため使われなくなりました。
では、これらのお薬の副作用について次にご紹介していきます。
睡眠薬の副作用
お薬は不眠症そのものを改善するものではありません。
失われた機能をお薬によって助けるためのものですから、過剰摂取は注意しましょう。
では、睡眠薬の副作用にはどんな症状があるのかをご紹介します。
① 持ち越し効果
睡眠薬の効果が翌朝以降も続き、すっきり起きることができない。
② 認知機能の低下
一時的に記憶が途切れたり、経験したことを忘れてしまったり、認知症に似た症状が現れます。
③ 呼吸制限
息苦しいさや窒息感を感じたり、それによって酸素が頭に回らず起床時の頭痛・頭重感が起こります。
④ 筋弛緩作用
身体に力が入りにくくなり、ふらつきや転倒の原因になります。作用時間の長い睡眠薬を飲んだ場合や、高齢者に起こりやすくなります。
⑤依存性
長期に多めの量を飲み続けると、体が薬に慣れた状態になりやめにくくなります。このとき急に中止すると、いらいら、強い不安感、不眠、ふるえ、けいれん、混乱、幻覚など思わぬ症状が現れます。
⑥アナフィラキシー様症状
アレルギー反応で起こるじんま疹や全身発赤、顔や喉の腫れ、息苦しいと言ったアナフィラキシーの様な症状が現れます。
このように薬は、身体に何かしらの副作用をもたらす可能性があります。
ですので、不眠症を改善するにはなるべく薬を使わず原因を特定して、また睡眠習慣を見直す必要があります。
では、どのような睡眠習慣に改善したら良いのかご紹介します。
睡眠習慣の見直し
不眠症を改善するには、睡眠習慣を見直すことも重要です。なるべく、睡眠薬に依存することなく不眠の改善を行っていきましょう。
まずは、以下の生活を見直しましょう。
①寝るタイミングと起きるタイミングを一定にする
②夜寝る前は食事を控える
③運動の習慣をつける
④寝る前は明るい光を浴びない
まずは、朝起きるタイミングと寝るタイミングを一定にしましょう。
昼夜逆転の生活であったり、夜更かしをしたりなど、毎日の起きるタイミングと寝るタイミングが一定しないと、体内リズムが乱れ、寝たくても夜眠れない、朝スッキリ起きる事が出来ないといった状況に陥ってしまいます。
ですので、なるべく朝は日の出と共に起き、太陽の光を浴びて、夜は12時までには寝るようにしましょう。
そして、寝る前の食事はなるべく控えましょう。
寝る前は、胃や腸の消化器系が休む時間で消化機能が低下している状態です。
そんな中で、食事をしてしまうと、食べ物を消化しきれずお腹に残ってしまい、それが原因で質の高い睡眠がとれなくなったりします。
ですので、夜の食事はなるべく寝る前の3時間前までに済ませましょう。
運動習慣も不眠改善には必須です。
身体を動かすと身体は疲労しますが、その疲労を回復するためには睡眠が必要になってきます。
お子さん見れば分かると思いますが、外で走り回った日はすぐにぐっすり眠りにつきますよね。それと同じなんです。
ですので、適度な運動は、身体に適度な疲労を与え、それを回復させようと自然と眠気を感じさせるのです。
そして、睡眠には光も重要です。
寝る前にスマホやパソコンなど光りを浴びている方はいませんか?
スマホやパソコンなどの明るい光の刺激は、脳を覚醒する作用があります。結果、眠りにつきにくくなったりしてしまうので、寝る前はスマホやパソコンなどの光の刺激は受けないようにしましょう。
こういった睡眠習慣にも注意しながら、質の良い睡眠がとれるようにして下さいね。
では、その他の快眠方法をご紹介します。
その他の快眠方法
では、その他の快眠方法をご紹介します。
まず、1つ目は腹式呼吸です。
腹式呼吸をすると、睡眠の調整に関わる自律神経を整えてくれます。
なかなか眠れない、時は腹式呼吸を行ってみて下さい。
2つ目は首回し体操です。
首周りの循環を良くすることで、一度深部体温を挙げて、眠りのつく頃に深部体温を下げ睡眠を促してくれます。
①椅子やベットなどに座り、背筋を伸ばします
②首を10秒かけてゆっくりと回していきます
③反対側も同じようにゆっくりと10秒かけて回します
これを5回ずつ行ってください。
簡単にできますので、お休み前に是非お試し下さい。
まとめ
睡眠薬の服用で、不眠症を解消するのは1つの手ですが、薬にはリスクもありますので、なるべく頼らないように注意しましょう。
そうするには、まず睡眠習慣を見直すことが必要です。今日お伝えしたことも参考に不眠症を改善していって下さいね。