間質性肺炎になったら試したい呼吸法
最近になってから急に息切れがするようになった。
病院では間質性肺炎の診断を受けた。
免疫抑制剤と人工呼吸器が必要になるかもしれないと説明を受けた。
急変することもあると聞いたけど大丈夫だろうか?
そんなことで悩んでいませんか?
こちらではそんな間質性肺炎の原因と急変しないための対処法について書いています。
間質性肺炎とは
肺は大きな袋ではなく、肺胞と呼ばれる柔らかい小さな袋が集まって出来ています。
小さな袋の壁は大変薄いのですが、その中には血管がたくさんあります。
この肺胞の薄い膜を通して、血液中に酸素を取り込み血液中の二酸化炭素を空気中に放出します。
間質性肺炎は何らかの原因で、肺胞の薄い壁に炎症を起こしている状態です。
間質性肺炎の主な原因には、
- 関節リウマチ
- 皮膚筋炎
- 薬剤
などがあります。
間質性肺炎が起こると、酸素と二酸化炭素の運搬が可能だった薄い膜が分厚くなってしまいます。
そのため呼吸が上手くできずに咳が出たり、息苦しくなったりします。
さらに炎症が治った後も傷が残り、肺が固くなる場合は肺線維症と呼ばれます。
そうなると完治は難しくなるので、残った元気な肺をいかに使うかがポイントとなります。
間質性肺炎の種類
特発性間質性肺炎は、いくつかの種類に分類されています。
間質性肺炎の多くの疾患はゆっくり進行しますが、急性の場合もあり進行が早く検査も十分に出来無いことがあります。
急に進行する時には、肺癌などが隠れている場合もあります。
間質性肺炎は、初期の段階では無症状であるため検査に来る時には悪化している事が多いのが現状です。
患者数が多い特発性肺線維症は50 才以上で症状を認めることが多く、男性の方が女性よりやや多いようです。
初期症状はほとんどなく、徐々に進行していって
- 空咳
- 運動時の息切れ
などで自覚されます。
間質性肺炎の多くは、症状に対応して咳止めが処方されたり無治療で経過を見たりします。
明らかに悪化がある場合に限ってステロイドや免疫抑制剤などが処方されます。
さらに心臓から肺に向かう血圧が高くなる肺高血圧や、心不全がある場合はその治療も行われます。
肺線維症まで進むと、治療をしていても3~5 年くらいで悪化することもあります。
肺を元気にする呼吸法
昔の医師は病気で息が苦しい人に深い呼吸のやり方を指導していました。
ですが最近では病気でもないのに、呼吸が浅い人が増えているとのことです。
本来なら病気になると呼吸が浅くなりますが、呼吸が浅いせいで不調を生じているのです。
そのため呼吸が深くなるだけで不調が消える人も多いのです。
肺を動かすのは、肺の周りを取り囲む筋肉です。
肺がどうやって伸縮するかというと、心臓や胃腸のように自らの筋肉で伸縮するのではありません。
スポンジ状の肺には筋肉がないので、あくまで肺の周りの筋肉が肺を伸縮させます。
横隔膜は、胴体の内部を横断する膜状の筋肉です。
横隔膜のすぐ上に肺があり、下には肝臓や胃があります。
肺の伸縮は、7割を横隔膜が担います。
息を吐いた時には、横隔膜はドーム状に盛り上がっています。
そして息を吸うときには、横隔膜は平らになり肺を下に引き伸ばします。
横隔膜がしっかり動く人は、肺の底面が5~10cmくらい動きます。
つまり呼吸が浅い人はリラックスしていても横隔膜の広がりが悪く、息を吸っても横隔膜は平らにならないのです。
横隔膜の動きを良くしようと深呼吸をするのも良いですが、現代人は筋肉を緩ませるのが苦手な人が多くいます。
そこでおすすめなのが、横隔膜が自然に動くのを待つ方法です。
やり方は、
- 仰向けになって足を椅子に乗せる
- お尻の下にクッションをいれる(上半身が斜めになるように)
この体勢を2~3分も続けると、重力のおかげで横隔膜が緩んできます。
そうすれば自然と深い呼吸になるのです。
呼吸の浅い人は身体の緊張が強い事が多く、身体の力を抜くのが苦手です。
そのため、無理に深呼吸をしようとするのは、硬い身体を無理にストレッチしようとするのと同じです。
だから横隔膜にとって楽な姿勢を作って、自然と力が抜けるのを待つのが効果的な方法です。
一度、横隔膜を大きく緩ませてから呼吸をしたほうが、身体に無理なく深呼吸が出来る様になります。
横隔膜を緩めて肺の負担を減らそう!
間質性肺炎が肺線維症まで続くと本来の機能は戻りません。
ですが横隔膜さえしっかりと動けば日常生活くらいなら問題なく動けます。
大切なのは横隔膜を緩めて深い呼吸をすることです。