狭心症に影響を与える酸素の量
同じような生活を送っているのに急に息苦しくなる時がある。
心臓の発作が起こらない生活を意識しているのに何故?
病院で検査をしても普段と何も変わらない。
こんな事で悩んでいる人は多くいます。
心臓疾患は、身体の内側だけでなく環境の影響も大きく受けます。
こちらでは天候が心臓に与える影響と、息苦しい時の対処法について書いています。
天候が心臓に与える影響
天候と心臓の関係は気づいていない人も多いと思いますが、心臓は天候の影響をかなり受けています。
空気中の酸素の密度は天候によって左右されるので、心臓疾患を患っていない人でも息苦しさを感じる時はあります。
特に息苦しさを感じるのは特定の季節と天候です。
酸素に影響を与えるのは、
- 気圧
- 気温
- 湿度
になります。
この中では気圧が最も影響が大きくなります。
なぜなら気圧は一日の内でも大きく変動するのに対して、気温と湿度は一日を通して大きくは変わらないからです。
酸素の量が増えるのは気圧が上がって、気温と湿度が下がる冬の晴天です。
酸素の量が減るのは気圧が下がって、気温と湿度が上がる夏の雨や台風です。
温度による飽和水蒸気量(g/m3)は、
- 10℃で9.97
- 20℃で18.2
- 30℃で31.9
となります。
一定の空気量の中に水分量が増えれば、気体である酸素の量が相対的に少なくなります。
気温が30℃になると10℃の時に比べて、同じ湿度なら水蒸気量は3倍近いので、酸素の量が減る梅雨から夏は息苦しくなるのが当然なのです。
天候に弱い人の特徴
気圧の変化で考えれば、晴れの時が1020hPaで台風の時が980hPaなら酸素の量は約4%ほど減る計算になります。
これが低気圧の時に息苦しくなる原因です。
低気圧の影響と言ってもピンと来ないかもしれませんが、急激に気圧が変化すると感じることがあります。
たとえば飛行機の離着陸や、 電車がトンネルに入った時に耳が痛くなったり塞がった感じになったりするのが気圧の変化です。
気圧の変化に弱い人は、高速エレベーターでも耳の異常を感じたりもします。
また登山などで山頂に近づくほどに息苦しくなるのは気圧が下がるためです。
普段から雨の日に頭痛やめまいなどを感じる人は
ここでポイントとなるのが、酸素飽和度です。
空気中の酸素の密度も重要ですが、体内の酸素の飽和度も重要です。
もし100個の赤血球全部に酸素がついていれば、酸素飽和度は100%になります。
普通は酸素飽和度は97~99%くらいですが、93%以下になると辛くなってきます。
要は酸素量の少ない空気を吸っていれば、身体はどんどんと辛くなり不調の原因となるということです。
だから悪天候に弱い人は、意識して深呼吸を普段から行っておくことが大切です。
そして普段から運動をして、深い呼吸が出来る様に筋肉の柔軟性を保ちましょう。
悪天候は身体に悪影響する
狭心症を患っている人は、悪天候の時に発作が出やすくなります。
そのため、天気が悪い時には意識して酸素を取り込みましょう。
そして酸素を取り込みやすい身体は、日頃の運動から作られます。