足底筋膜炎を解消するにはインソールに頼らず足のアーチを復活させる
足底の痛みが気になる。
朝の痛みがひどくて歩き出しが怖い。
インソールを作ったけど思ったより効果がない。
こんな悩みをよく聞きます。
足底筋膜炎で悩んでいる人はインソールを提案される事も多くありますが、こちらではインソールが向く人と向かない人について書いています。
インソールはどんな人に向いているのか
インソールは土踏まずの部分を持ち上げるような構造です。
歩き過ぎて疲労が溜まっていると、一時的に足のアーチを支えきれなくなることがあります。
そんな歩き過ぎて足のアーチが崩れた人でも、インソールなら疑似的に足のアーチを作る事が可能です。
足のアーチを一時的に作る事で、歩いている時に足底に加わわる負担を軽減させるのがインソールの役割です。
つまりぎっくり腰の時のコルセットのような役割です。
ただし、コルセットと同様に痛みがマシになってもつけておくものではありません。
あくまで足底にかかる負担が許容量を超える時にだけインソールやコルセットは使います。
そのためインソールを使う必要があるのは、営業職のように革靴で長距離を歩くような人です。
インソールは、普段からそんなに歩かないのに足底に痛みが出たという人のためのものではありません。
インソールが向かない人
インソールが向かないのは、足底に痛みが出たきっかけがはっきりとしない人です。
普段から運動不足で、そんなに歩いたつもりもないのに痛みが出たという人は要注意です。
ずっと痛むわけでなく
- 朝起きて一歩目の激痛
- しばらく座った後に立ち上がった時の痛み
などの特徴がある人は足のアーチが運動不足によって崩れているだけです。
この場合は、インソールで中途半端に足のアーチを作っても問題解決にはなりません。
さらに足底への負荷を減らしたせいで、足底の筋力低下が起こり足のアーチを維持する能力がさらに低下するという悪循環に陥ります。
足底の筋力低下は、さらに足底の衝撃を吸収する機能を低下させます。
すると徐々に痛む箇所が増えて来て、
- 膝の痛み
- 腰痛
- 頭痛
など様々な場所で問題が起こります。
足のアーチが崩れる原因
足のアーチは様々な原因で崩れます。
主な原因としては、
- 足の使い過ぎ
- 筋力低下
- 重心のずれ
- 靴による圧迫
などです。
足のアーチは衝撃から身体を守るものですが、走ったり跳んだりするスポーツは着地した際の衝撃が強いので、過負荷により足のアーチが崩れます。
普段から運動不足だと、足底の筋力が低下します。
足のアーチは筋肉によって構成されているので、筋力が低下すると正しい形を保てなくなります。
また座っている時間が長いと、お尻の筋肉が硬くなり重心が外側になります。
お尻の筋肉が硬くなるとがに股になるので、徐々に重心が土踏まずから外側に移ってしまいます。
足底の外側は身体を支える力が弱いので、重心が外側にずれるとどうしても指や踵への負担が大きくなります。
そのため座り仕事でお尻が硬い人は、足底腱膜炎が発症しやすく悪化しやすいと言えます。
ハイヒールなどのつま先が狭い靴は、指の動きを制限するので土踏まずが機能しづらくなります。
長期間に渡ってそういった靴を履いていると、土踏まずの筋肉が機能しなくなり足のアーチが崩れる原因となります。
足のアーチを守るには
足のアーチは、足の指を使う事で発達します。
そのため、赤ちゃんのようにまだ歩かないうちは足のアーチはありません。
大人になってからでも、足の指を使っていなければ足のアーチは消失します。
大切なのは足の指を使う事なので、運動をしていても足の指を上手く使えていない人は足底筋膜炎が起こりやすいと言えます。
足指が使えているかどうかは、足指を動かしてみると分かります。
ちなみに足指を使うのが苦手なのは、女性に多いのが特徴です。
大人になってから足のアーチが崩れた人でも、子供の時にどれくらい身体を動かしていたかで足指の使い方は変わります。
簡単に足指を動かす方法としては、足指じゃんけんがあります。
足の指でグー、チョキ、パーを作りましょう。
足の指を使うのが苦手な人は、足指を握りしめるグーも上手くできません。
指を全部広げるパーは、普段から足指を使っている人でないと上手く広がりません。
親指と人差し指を交差させるチョキは、足指が動かない人は筋肉がつりそうになります。
普段から裸足でグーチョキパーを繰り返し行っておくと、足指の筋肉が鍛えられ足のアーチが復活します。
足のアーチは足指を動かして復活させる!
足底筋膜炎になる人は、安易にインソールを作っても解消されるとは限りません。
そもそも運動不足が足底筋膜炎の原因になっている人は、筋力をつけることから始める必要があるからです。
特に現代人は足指が弱っている傾向にあるので、普段から足指を動かして筋力をつけて足のアーチを復活させましょう