ヘルニアの痛みを和らげるならこの方法が一番!
- 腰椎椎間板ヘルニアと診断されました。
- 体勢によってはかなり痛む。
- きっかけはソファーから立つ時だった。
- 足は痺れと少しだるい感じがする。
- 疲れた時は足にも痛みが走る。
これってヘルニアなのでしょうか?
そんな質問をよく受けます。
結論から言うとヘルニアとは限りません。しかしヘルニアである可能性は高く痛みを和らげるために最も効果的な方法をこちらでは書いていきますね。
ヘルニアの診断基準
まず最初に言っておきたいのは、ヘルニアに確定診断は存在しません。
誤解が無いように言うと明確な基準は存在しないという事ですね。
そもそも、ヘルニアは椎間板と呼ばれる背骨の間のクッションが飛び出し神経を圧迫している事で
- 腰痛
- 痺れ
が出る時に呼ぶ症状名と言えますから。
そのためクッションが飛び出していても痛みや痺れの無い人はヘルニアとは診断されません。
そして、飛び出したクッションは放っておいても無くなりますから。
次は整形外科などで行われる治療法をご紹介します。
整形外科での対応
医者の世界では無症状の椎間板ヘルニアがあると基準を設けています。
そのためヘルニアの治療が存在するのでは無く、その症状によって治療法が決まるそうです。
そして椎間板ヘルニアの治療は原則的には保存療法です。
いわゆる
- 鎮痛剤
- 牽引
- 温熱療法
- 湿布
- リハビリテーション
などがメインですね。
さらに神経ブロック注射などを用いるので、飛び出したクッションに対して何かをする訳ではありません。
保存療法で効果が出なければ手術が考慮されます。
しかし手術を施しても5~10%の人は再発すると言われています。
何のための手術でしょう?
これがヘルニアに確定診断が存在しないと言われる所以ですね。
では痛みや痺れの本当の原因は何かを次に書いていきます。
痛みや痺れの原因とは
簡単に痛みや痺れがでる状況を考えてみましょう。
まずは、痛みからですが打撲は除きます。
同じ姿勢を長く続けたら腰や背中が痛むといった経験はありますよね?
他にも、
- おしっこを我慢したら膀胱が痛む
- 食べ過ぎたら胃が痛くなる
という経験もあると思います。
要は過剰な負担がかかれば身体は痛みというサインで知らせてくれるという事です。
二日酔いなどであれば脳の血液の滞りから脳を圧迫して起こります。
尿や血液などの水分の滞りも痛みとして認識されますね。
足のように柔軟性があればむくんでも感じないという場合もあります。
これは各器官の容量を超えた時にも痛みとして身体は知らせてくれるという事です。
次に痺れです。
正座を長い事していたら痺れますね。
これは神経が圧迫されているためです。
これはヘルニアの場合も同様です。
痺れは神経が長い間圧迫されているために起こります。
そのため初期の段階なら姿勢を工夫するだけで痺れは消えてしまいます。
次は以上を踏まえて痛みや痺れが消えなくなるのはどんな時かを書いていきますね。
痛みや痺れが消えないのは何故か
椎間板と呼ばれるクッションが神経を圧迫しているのは確かです。
しかしそれだけでは痛みと痺れが出るとは限りません。
また椎間板は時間とともに飛び出した部分を身体が取り除いてくれます。
真の問題は飛び出した椎間板がいつまでも残っている事にあるのです。
その原因こそが身体の循環の悪さです。
循環とは血液やリンパなどの身体の中の水分ですね。
それらの水分の役割は、
- 栄養
- 老廃物
- 白血球
などを運び、椎間板が飛び出した時は白血球が処理してくれます。
いつまでも痛みと痺れが残るのは白血球が患部まで十分な量が行ってないからと言えますね。
循環を良くする手っ取り早い方法は背骨を動かす事なので次に書いていきます。
背骨を動かす方法
急激な腰痛や下肢にしびれが出る腰痛には医師も認めるマッケンジー体操をお勧めします。
これは、腸腰筋ストレッチの一種で、症状がひどい方に推奨されています。
こんな時は伸展のエクササイズ
①うつ伏せになることで腰椎に少し彎曲が出来ます。5分~10分間、この状態を保持します。
こちらの運動が、急性腰痛でも平気な方は②の運動に進みましょう。
痛すぎて出来ない人はお腹の下にクッションを入れればマシになります。
②うつぶせの状態で、肘を床につけて、そこから上半身を反らします。(スフィンクスの姿勢)
肘は90°にしますが、無理ならもっと浅く反らします。5分~10分間、この状態を保持します。痛くない時は③へ。
③次は、少しレベルが上がって、腕立てのような動きになります。
下半身は床にくっつけたままで10回1セットで、最初の2、3回は注意して行なって下さい。 そして、9回目10回目は肘を伸ばした状態で数秒間静止して下さい。
マッケンジーエクササイズではこの運動を当初は2~3時間おきに行なうことを推奨しており、症状の改善に伴い1日4セットに減らします。多くの機能不全による腰痛が1、2ヶ月で改善します。
この運動を行う時、元からあったお尻や足の痛み・痺れが減少して背骨上(身体の中央)に痛みが移行する事がありますが回復に向かう良い兆候です。
但し、この運動も強い痛みが出たりお尻や足の痛みや痺れが増加したり今までなかったそれらの症状が出た場合はただちに中止して下さい。
また、回数を多くすれば早く治るという事はありませんので回数は守りましょう。
どんなに焦っても自己治癒力には限界があります。
そもそも、ヘルニアになるという事は自己治癒力が下がっている証拠なので。
その状態から焦っても思うような効果はあがりません。
急がば回れですね。
最後に背骨上に残った痛みを取り除くラッコ体操を紹介していきます。
背中の痛みはラッコ体操
ラッコ体操とは可動性の少なくなった屈曲の動きを回復させるための屈曲のストレッチです。
方法は仰向けに寝て膝を抱きかかえるようにして腰部を丸めます。その後痛みが出ない様になれば立位で行なって下さい。
また症状が治まった後、前屈時に身体の傾きが出る方は傾く側の反対側の足を椅子などの台にのせて立位で屈曲することにより歪みを矯正します。
屈曲運動は損傷部位の回復が完了し下肢症状がなくなってから行いましょう。くれぐれも急いで行い悪化させないようにして下さい。
この運動はぎっくり腰の予防としても効果的なので、元気になってからもお勧めです。
人間が健康を維持しようと思えば運動は欠かせません。
その中でも背骨に刺激を入れるのは効果的なので、普段から行うと良いですね。
ただし、痛みが強くなってから焦ってたくさんすると逆効果なので気をつけましょう。
そして水分をとって身体の循環を良くする事も大切です。
まとめ
ヘルニアによる痛みや痺れを改善させるには身体の回復力を上げるのが一番です。
問題となるのは症状よりも回復力の落ちている身体の状態ですね。
一度、強い痛みに襲われれば治すのには時間がかかりますが、きちんと身体の声に耳を傾けて対処すれば回復を早められます。
薬や手術で一時的に収まったとしても再発はしますから。
大切なのは体操をしたり水分を摂ったりすることを心がけることですね。
普段からの生活習慣に気をつける事でヘルニアの再発は防げますよ。