腸内環境の改善で便秘や腰痛は改善する
腰痛があって、便秘気味な毎日がつらい、、、。
わりと女性に多い悩みですが最近、男性にも増えているのが腰痛と便秘。
人によっては下痢かもしれませんが、腰痛と腸の働きは影響しあいます。
腸内環境はメジャーな言葉になりつつありますが、どのくらい知っていますか?
中途半端な知識で、良かれと思ってやっている事が、逆に腸内環境を悪化させている事もあります。
正しく知って、腸内環境を改善し、腰痛や便秘の解消につなげましょう。
腰痛や便秘が起きる時の腸内環境の状態とは
まず腸は、大きく小腸と大腸に分けられます。
小腸も大腸も同じ腸として、消化された飲食物を吸収するという点では同じです。
ただし小腸と大腸の違いとして、小腸は栄養素や水分の吸収作業だけでなく、積極的に消化作業も行っている点があります。
特に、脂質は小腸での分解が盛んなので、脂質の摂り過ぎは小腸の負担となります。
大腸は、小腸で消化された飲食物からも、更に水分を吸収する働きがあり、小腸以上に吸収力の高い構造であると言えます。
小腸から大腸にかけて多くの腸内細菌がいますが、理想的な比率は日和見菌7:善玉菌2:悪玉菌1というのが一般的です。
善玉菌の代表は、乳酸菌やビフィズス菌でこれらは免疫の強化や整腸作用、アレルギーの抑制など様々な効果があります。
これらは、増えすぎて困るということはありません。
一方、悪玉菌の代表であるウェルシュ菌や一部の大腸菌は、数が増え過ぎると便秘や臭いオナラの元になったり様々な病気を引き起こす原因となります。
悪玉菌が増える事で、便秘が悪化し大腸が重くなることで、腰痛を引き起こすことも多くあります。
しかし、悪玉菌も消化や免疫において大事な役割がありますので、少なければ良いとも言えません。
大切なのはバランスですね。
腰痛や便秘知らずの腸内環境作り方
島内は平地がほとんどなく、坂道が多いので歩くだけでも鍛えられるそうです。
島民の特長は、便秘が少なく65歳ではまだ若くバリバリ働いているとのことでした。
80代で、元気に働いているお宅の食卓には山菜の天ぷら、海藻の炒め物、椎茸と干し大根の煮物などのおかずはどれも食物繊維がたっぷりです。
特に、ワカメなどの海藻類に含まれる水溶性食物繊維を多く摂っているのが特徴です。
ゴボウなどに含まれるのは不溶性食物繊維と呼ばれ、便秘の人は摂り過ぎると大腸内を傷つけることもあるという研究報告もあります。その違いは
- 水溶性食物繊維:便のかさを増やし、大腸に刺激を与え排便を促す
- 不溶性食物繊維:大腸に直接刺激を与えるので、宿便などもとってくれる
この違いから、不溶性食物繊維だけでは便秘が改善されない人は、水溶性食物繊維の量を増やすのが重要ですね。
でないと、大腸の内側を傷つけることもあるので注意しましょう。
また、島民の味噌は手作りで、乳酸菌が豊富に含まれています。
昔ながらの食卓に多いのは、発酵食品ですね。発酵食品は、それ自体に善玉菌が含まれるので、腸内環境への近道と言えますね。ただし、安い味噌は速醸造と呼ばれ、乳酸菌は少ないので、質の良い味噌を選びましょう。
納豆やぬか漬けなども良いですよ。
結論として、腸内環境の改善には歩く刺激が重要で、水溶性食物繊維や乳酸菌などを含む発酵食品が効果的だという事です。
ここまでは、テレビや雑誌などでも取り上げている通りの内容となりますが、便秘や腰痛の人がいなくならないのはなぜでしょうか?
もしかすると、次に書く落とし穴にはまっているかもしれません。
腸内環境を整える時の落とし穴
腸内細菌は腸内に流れ込んでくる食べ物をエサとし、それらを分解することで様々な物質を生成しています。
主な生成物質としては、ビタミンB群、酪酸、乳酸、酢酸、プロビオン酸など様々なものがありますが乳酸などは疲労物質としても有名ですね。
これらの生成物は、栄養分として吸収されたり、腸内を酸性の状態にして悪玉菌の増殖を抑えますが、最後は排泄される前に肝臓で、分解されるので多すぎると肝臓の負担ともなります。
また善玉菌ばかりを増やすと、悪玉菌が減り過ぎて、全くいなくなると善玉菌の中には効果を発揮できなくなってしまうものもあるのです。
悪玉菌は肉類などのたんぱく質の消化、吸収に必要不可欠で悪玉菌が存在しなければ、肉類のたんぱく質を消化できなくなってしまうのです。
悪玉菌が少ないことにより、善玉菌の働きは弱くなり身体の免疫力が下がりアトピーを発症するという報告もあります。
生まれたばかりの赤ちゃんの腸管は無菌なのですが、母乳を摂取したり呼吸により外気と接することで、徐々に悪玉菌も取り込み、その悪玉菌と戦う中で免疫力を獲得していくのです。
現代病と呼ばれるアレルギーの多くが、過剰な善玉菌の増加によるものと懸念されています。
これは、身体に良いからとサプリや健康食品の摂り過ぎで起こる事があります。
本当の健康は、自然の食品からしか得られないという事を忘れないで下さいね。
まとめ
腸内環境を良くするために運動・食物繊維・乳酸菌が重要なのは疑いようがありません。
しかし、大量に摂り過ぎると分解作業で肝臓に負担をかける事もある。
悪玉菌を目の敵にして、減らし過ぎても免疫力の低下を招くので、バランスを崩すほど善玉菌の増加に固執しない方が良いという事になるので注意してくださいね。